用語集

aïgo boulido
ニンニクを使ったプロヴァンス地方のスープ

ブーリドまたはブリド（boulido bullido bouïdo プロヴァンス地方の言葉なのでいろいろな表記がある）は煮立てる、沸騰させるの意。水（一般的には水の ルセット が多い）または魚のスープに潰したニンニクを入れ、セイジ、クローヴ、ローリエ、タイムなどの香辛料やハーブを加えて煮立てる。それを漉し、卵黄を加えてとろみを付け（火加減に注意）、パセリのみじん切りやオリーブ油をかけた薄切りのパンの上から注いで食べる。

作り方によってはスープにトマトやジャガイモを入れる場合もあり、 ソース・アイヨリ （sauce aïoli）という、ニンニクをすり潰して卵黄と塩を加え、そこに少しずつ油（オリーブ油）を加えながら作る マヨネーズ のようなものを加えてとろみを付けることもある。

いずれにしてもプロヴァンス地方の アイヨリ と ブイヤベース とが一緒になったスープと考えると理解しやすい。このバリエーションとしては アイゴ サウ （aïgo-saou）や ブーリド・マルセイエーズ （Marseillaise これには魚のスープを使う）などがあり、古くからこの地方の人々にとって、疲労回復、滋養強壮の役目のある万能薬的な料理であるとされてきた。さらに効能を得たければ卵を落としたり（ポーチ・ド・エッグ）、チーズを加えたりもする。